2010年7月30日金曜日

古沢研究室 - 東京大学工学部物理工学科(大学院工学系研究科物理工学専攻)

今回は、東京大学の古沢研究室を紹介します。

古沢研究室では、量子光学的手法を用いた量子情報物理の研究を行っており、主に、量子テレポーテーションに関する研究を行っています。

量子テレポーテーションとは、波動関数を伝送することなのですが、通常の古典的な方法では不可能です。波動関数を規定するには共役物理量の同時確定が必要ですが、これは量子力学の根幹である不確定性原理に矛盾するからです。量子テレポーテーションでは、EPR(アインシュタイン、ポドルスキー、ローゼン)相関のある光を用いて、この不確定性の壁を回避しています。また、EPR相関は量子コンピューターの核となり、量子テレポーテーションの研究は量子コンピューターの研究であるとも言えます。

なんと、この研究室は、量子テレポーテーション実験に世界で初めて成功した研究室なのです。
光学系の量子コンピュータの研究室は、テレポーテーションの研究をやっているところが多いですね。



量子コンピュータの研究室を目指している人たちの役に少しでも立てばと思います。

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